一行感想「妖怪探偵・百目3」 2016/12/06 10:41

怒濤のクライマックスから、意外とほっこりした終わり方でよかったです。
妖怪は友達って思えてきます。


*[読書日記]一行感想「お母さんという女」
とてもよかった。
誰でも母になる。でも母も一人の人間で女性。
大好き。
なんか、ぐわーっと来ます。
良い本です。益田さん、本当に母好きなんだなあ。
いろいろと、とても伝わってくる。


*[読書日記]一行感想「懐かし10円ゲーム大全」
参考本として、役に立ちます。人はいろんなものを愛するのだなあ。
実用新案「コイン又はメダル数回指先弾走遊戯装置」は、すごい名前だなあ。


*[読書日記]一行感想「ザ万遊記」万城目学 2016/11/22 19:27
P202 そこで万太郎は、執筆の前に、テンポのよい小説を読む。短い文章で構成された良質な小説を読み、そのリズムを体の覚えさせる。そのあと、パソコンに向かうと、短いリズムが自分の文章として立ち昇ってくる。難しい内容にさしかかると、ついつい長い文章が顔を出す悪癖を押さえられる。相手のブレスをひと蹴りでかいくぐろうとするよりも、細かいステップを続け、辛抱強く状況を打開する、ベンゲルに倣い採用したこのやり方を、「執筆におけるラダー・トレーニング」と命名している。


*[読書日記]一行感想「チロルチョコで働いています」
面白いけど、中身が薄い。腹三分目だ。


*[読書日記]一行感想「ココロミくん」
たぶん再読。
前に読んだときは、本のページが薄いなあと思ったけれど、チロルに比べると格段に中身が濃いことを発見、面白い。
ただ走り回るルポとか、人間観察がいい


関西文化の日
廻ってきました。
大阪日本民芸館 > ピーズおおさか > 大阪歴史博物館 > 大阪青少年科学館 これで丸1日。
 なかでも、大阪歴史博物館、とんでもねえ。
 どうして、こんなことに力が入っちゃたのか。あさっての方向に税金をムダに投入しちゃった例だと思います。確かにすごいけど。
今はインバウンドの観光客の皆さんが着物を気付けしてもらって、ひゃーひゃー言いながら、自撮りしておれれるのが目立っていました。では結果として役に立ったということか?
 もう子どもが一緒には行ってくれない「青少年科学館」も無料の日なら恥ずかしくないと思い、ひとりで行きましたよ。
 実験装置もイマ風にスマートになっていて、大人も楽しめる施設になっていました。子どもはただボタンを押しまくるだけだけどな。
ちょっと静かにして解説をじっくり読ませてくれませんか
 ピースおおさかは、ずっと行きたかった施設でした。でも、中途半端にお金を取るとこってツマラナイことが多いし、気が乗らないじゃないですか、私だけですか? 今回行ってみて、意外としっかりした展示に好感を持ちました。
 焼夷弾の実物大模型は、この前見た映画「この世界の片隅に」の空襲場面を補足してくれました。
でかい。しかも爆弾の中の数十個のクラスターが散開し飛び跳ねて、発火材を噴射し粘着して火をつけるという、まさに悪魔の兵器です。
 人間同士の諍いが第1次世界大戦では国家が摺潰しあう総力戦となり、人間が開発したテクノロジーが想像を遙かに超えたジェノサイドを引き起こし、さらに進化した第2次世界大戦では大量の人間を一瞬で屠る大量破壊兵器が生まれたことがわかります。黙祷。
 「ピースおおさか」は建築物もユニークで一見の価値アリです。


*一行感想「砕け散るところをみせてあげる」
正直な感想を書くと、自分はあまり砕け散らなかったです。
同じ著者の「とらドラ!」はタイトルだけ知っているから読んでみようかな。
正直な感想を書きますと。
一読して、ラストの部分の意味がよくわからず、ネットを浅ましく漁ってしまったのですが、叙述トリックうんぬんと得意げに解説している人がいました。
が、んなことわかってるって、言われなくても。
ただの上滑りの比喩です、これは。
意味ありげに書いていても、ただ格好付け過ぎでわかりにくいだけ!
こんなものを叙述トリックといったら、ミステリ作家全員がこの本を33・1/2回転でぶん投げて、がしがし踏みつけるに違いないです。
なめるな。


■追悼 吉野朔美
 本当は知っていたんだけど、嫌なので頭の中から追い出していた。
本の雑誌の追悼号を見て、実感が沸いてきました。
もう、あの吉野朔美はこの世にいないんだな。
繊細で飛び抜けたセンスを持った絵と、絵に合わせたのかよ、と思った内省的お話は読むことができないんだな、独特の間の笑いのセンスも。
自分はどストライクの世代ではないけれど、あの頃、やたら精緻な絵を描く少女漫画家がいて、みんな大好きでした。熱心に一部の少女漫画家を読み込んでおりました。
 それは吉野であり、松苗あけみ、であり、清水玲子だった。あと東宮千子だった。「純情クレージーフルーツ」に爆笑し、「竜の眠る星」の絵に何でこんな角度の絵が描けるんやろー、と目を見張った。
東宮(絵は雑だけど)の「明るい青少年のための恋愛」は独特の世界観に半分呆れ、どんどん話の風呂敷を広げてしまって、これは商業誌なのに「やおい」に行くしかないのでは? と、どきどきした(いや、既にやおいだったけども。その頃もう尾崎南高河ゆんも同人誌を描いていたし)。
 中でも、吉野朔美は特別な存在で、絵的にも、ストーリー的にも、いかにも少女な、ある意味クサい漫画を書いていました。ああ恥ずかし懐かしい。今読んだら赤面ものかもしれないけど。
 そんな人も、まだ現在を生きていて、何かを描いてくれているだけで安心できたのに。
 逝っちゃたのかあ。早死にすぎる、伝説になっちゃうよー。
 でも嬉しくないよ。それより長生きして、ももっともっと描いてほしかったよ。ただ、ただ合掌するのみ。