一行感想「修行論」

いつもの内田先生の本とは違い、雑誌に掲載されたいくつかの論考を集めたもの。まあいろいろですね。
要諦として、修行とはインセンティブを求めないもの、として定義されています。で、人間の成長とは直線的ではない。計数的に計ることが困難なものであると。つまり現時点で未来の成果は見えない。
変な例えになりますが、私が思ったこと。
一人で遊ぶゲーム機で、RPGのゲームをやっていて先が見えない中で経験値を積み重ねているわけですよ。するとある時突然レベルアップする。HPが増えるとか、そういうことではなくて、あるアイテムを手に入れる。例えばそれは「天使のつばさ」というアイテムで空が自由に飛べます、と。そりゃまったく新しい世界が開けるわけですが(ゲームの中でね)以前の主人公から、このレベルアップが想像できたかといえば、絶対無理でしょうね。これがゲームのカタルシスなわけですよ。
そういうことを言いたいんじゃないかな。と、いったら内田先生に怒られますかねえ。