一行感想「蜩の記」 2013/10/27 09:16

図書館の返却棚から。確か直木賞受賞作だよね。
自然描写が巧い。で、お好きなんだと思うなあ。
内容は、私は時代小説というのは現代を仮託したモデル小説だと思っているのだけれど、企業を藩に置き換えた会社小説に近いかな。
江戸時代に生きた人の気持ちが現代に住む人間に本当にわかるわけないからね。実は江戸時代(他の時代でもいいけど)を舞台にした現代小説なんだよね。
で、主人公は仕事でミスして閑職に追いやられ、そこで閑職でも立派な人物に出会って成長していく。
隠忍自重、最後の最後に逆転、でも余韻を残す、というパターン。ちょっと余韻が長いかな。
もっと短い方が好きかな。心の奥に感興が沈む感じがして。好みですけど。
なかなか面白かった。ぐいぐい読んじゃいました。この著者の他の本も読みたい、と思いました。
今年は小説をいっぱい読みたい。だってネットやめるんだもん。