10冊の本(続き)

選んだ本のコメント


「たったひとつの冴えたやり方」 ジェームス・ティプトリィjr
私は泣いたことがない。飾りじゃないのよ涙は、はっはー。
いや失礼。本を読んで感動でボーッとなることは何度もあった。
でも、この本ほど涙があふれそうになった本はない。
ティプトリーjrの小説は悲しい話が多いけれど、この話は格別だ。
自己犠牲の話に僕は弱い。
まさにこれでもかこれでもか胸を突かれる話だった。
あんまり泣けたから2度と読みたくないと思っている。
あの感動が色あせるのはもったいない。
(ちなみに泣けた本のベスト2は「アルジャーノンに花束を」だ。)


あれやこれや
作品を読んだ人はもう知っていると思うけれど、ジェームス・ティプトリィjr(もちろんペンネーム)は女性作家だ。
それなのに(それだからか?)女性を見る目がとてもシビアだ。
接続された女」なんて少しひねった見方をすると、
「ブスはどう生きていくかについて」の話と読めないこともない。
こんな女性に対して残酷な話をよく書いたと思う。


>この本はいまだに私のベストSFのひとつ。愛しい本です。
 この作家の本は日本語訳されたものは殆ど読んでいます。