映画を見る「第9地区」 2013/11/07 22:07

SFですが重苦しい話です。見終わった後も結構どよーんとします。
そもそも最初のドキュメンタリータッチが怖い。宇宙人が難民になっていて言葉もほぼ通じない異質な人々に通知書を渡し説明してサインさせるって。
また出てくる民間軍事組織プラス兵器産業の軍産複合体みたいのがすごく怖い。主人公を平気で実験台にして生体解剖しようとするのが実際にありそうで現実的に怖いのです。
このあと映画はお話的な娯楽作品方向に向かうのですが、それでも爽快感より重苦しさの方が勝って、途中で「超時空要塞マクロス」で板野一郎が描いた納豆ミサイルが飛んだりしますが(町山智宏談。逆関節マシンもスタジオぬえっぽい)ラストはなんともキツい、ずっしりしたものが心に残ります。「ダークナイト」とはまた違うこの重さ。
これが第三世界の映画か。
舞台は南アのヨハネスブルグですし。
未見の方にはお勧めです。