日曜のスケッチ

風邪を引いても体をだましだまし働く父(わたし)はいつまでも風邪が治らず日曜日もぐずぐずいっている。
子鬼は外は寒いから家で遊ぶ。遊べば家では体力をもてあましついつい暴れてモノを蹴っ飛ばしたりするものだから、父は「外に行って遊んでこい!」と怒鳴るのだ。
仕方ないなあ、いいわよ、と母と子鬼は結託して出て行けばいつまでたっても帰ってこない。
父は不安になり母の携帯に掛けてみたり(留守電である)ぶくぶくと着膨れして近所を探してみたりするが見つからない。
あーあ俺が悪いのか、と思ってみたりするところに母と子鬼帰ってくれば、となりの駅まで電車に乗ってドーナツ食べてきたという。
おいおい、運動しに行ったんじゃないのかよ、と父は思いつつまあ無事に帰ってくればと何も言えず、じつに釈然としない日曜日である。